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聴導犬美音の引退及び新聴導犬ブランカ披露

今日は聴導犬美音の引退及び新聴導犬ブランカ披露記念会に参加してきました。

会場では頻繁にユーザーという言葉を使って私は眉をひそめましたが。。。。
パートナーである松本さんは法案が出来る前から聴導犬美音と一緒に歩いてきました。
そのころは法がなく断ればそれまででした。
彼女は諦めずにいろいろなメディアに登場して必要性を訴えた人です。
補助犬法案化にもっていけたのも彼女の努力でもあります。

一方私は?というとアメリカでサミーとともに暮らしておりました。
オールドッグセンターで16号めの聴導犬認定を貰ってすぐにアメリカへ戻って、
アメリカで聴導犬サミーと一緒に楽しく暮らしておりました。

もちろん、アメリカでも断れることもあり、理解してもらえるよう
いつでもサミーと一緒に行っては、努力してきました。

アメリカから帰国したら法案化となり改めて認定が必要ということで
第2号として今日に至る。

他の聴導犬と違いは何かというと、サミーはアメリカで育った犬です。
もちろん環境も違っています。
アメリカで通っていたことが日本では通らない。
そんなことはサミーが理解できるわけが無い。
ストレスが溜まり、やはりサミーはアメリカで暮らすべきだろうと
もう一度頑張ってアメリカに職を見つけて戻ろうかと考えたこと何度もありました。
念に1回は必ず里帰りという意味でアメリカへ行っています。
アメリカの空港に降り立つとものすごい喜びの表情をみせるサミー。
日本にいる時はそんな表情を見せない。

しかし、3年日本で暮らしてサミーなりに理解し始めている。
ここはゆんみが生まれ育ったところ。
ゆんみが精神面で負担が無く安心していられる国。
日本に慣れようと。

日本での補助犬もくしは仕事犬に対してとても厳しいです。
100%の仕事ができないと認められない。
吠えることも禁止されている。
犬だって人と同じく失敗することも苦手なこともある。
要するに日本は褒めてあげるのが苦手。貶すのは上手。
人だって、へたくそ、くずだといわれ続けたら本当にその人は伸びません。
そっか、私は落ちこぼれなんだと持っている能力を発揮させること無く落ちこぼれのままで
終わってしまう。そういう思い込みが恐ろしいのだ。

アメリカは褒めるのが上手い。貶すのも上手い。
日本の諺があるように失敗は成功の元。
人も犬も経験を積み重ねないと成長できないものです。
仕事犬が吠えるのは何か理由があるのではと考えてくれます。
すべて犬が悪いのではなく、自分を含めて回りに原因があるのかなと
歩み寄って原因を突き止めて行きます。
犬の方に非があれば直す様にし、人や周りのほうに非があれば直すようにして
お互いにいい関係を保つようにしています。
犬が失敗しても頑張れ、次は出来るようになれるよって暖かく見守っていただけます。
そういう雰囲気の中で暮らしたサミーは気持ちもリラックスして
サミーなりの仕事をしていました。

さすがに3年間日本で暮らしているので
サミーは日本ってそういう国なんだなと理解して、自分に落ちつかさせています。
要するに無視すればいいこと。


話を戻して
11年間聴導犬として働いた美音は引退し、家庭犬として引き続いて松本家に暮らしております。2代目聴導犬ブランカと一緒に松本家で暮らしております。
松本家族全員来ていたようです。娘さんと長男は美音が面倒を見ては、次男はブランカが面倒を見ているようです。

聴導犬美音の引退及び新聴導犬ブランカ披露_c0052779_15371290.jpg


その場にはいろいろな関係者が来ておりました。
理事である山崎先生の言葉は強烈なメッセージでした。
そのメッセージを日本社会に訴えたいですなあ。

曰く

補助犬という前に人権の問題である。
補助犬は駄目だという。
では目が悪いわたしはコンタクトをしています。
コーヒーを飲むのに、コンタクトは禁止されていますからはずして飲んでください。
また車椅子は禁止されていますので車椅子から降りてください。
杖は禁止されていますから杖を置いてください。
どれも皆補助に必要なものです。
その補助を拒否するのと同じです。
補助犬を禁止するのは全ての補助に対して禁止するのと同じです。
何が問題かというと”人権”なのです。

あるテレビ番組で見たことを思い出した。
世界で一番有名な頑張っている日本人の女性の言葉です。
緒方貞子が言っていました。
世界を見ても日本は先進国として人権は守られていない。
人権に対しての感覚が弱いとおっしゃっていました。
人に対しての人権が弱いとなれば、補助犬に対しての”犬権”も弱いのではないかと思う。

松本さんの言葉にもありましたが、私も同様に思います。

補助犬法があるから"義務感により仕方が無く補助犬を認める"のではなくて
補助犬のそのものを認めて当たり前のように気持ちよく受け入れてもらえる
そんな社会を目指したい。


by yummypon | 2007-02-02 15:13 | 講演
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I am hearing dog for Yummy


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